支援者のスタンスとして

あっという間に、もうすぐ2010年が終わります。私にとって今年は、大きな、すごく大きな1年だったと思います。

去年と比べて、環境の変化がいろいろ。
・北芝で働き始めた(フルタイムで働くのは今年が初めて)
・りんりんと2人で住み始めた(実家を出たのも初めて)
特にこの2つは大きかったー。

今年の振り返りを、一つずつ書いていきたいと思います。

北芝で働き始めたことで、私はたくさん影響を受け、考え方がかなり変わった気がしています。北芝は私が生まれ育った飛鳥と同じく、被差別部落。私が働きだしたのは、その地域を中心に活動するNPO「暮らしづくりネットワーク北芝」。職場は暮らしが指定管理者として運営している「らいとぴあ21」。
*暮らしづくりネットワーク北芝・・・http://www.hcn.zaq.ne.jp/kurashi-net/
*らいとぴあ21・・・http://www.raipi.org/

去年までとは違い、ほとんど初めて、土に根差して活動する現場を持ち、実際に子どもたちとのかかわりもたくさんあって、葛藤もいっぱいありました。

私は、部落出身ですが、それによるコンプレックスやしんどさは抱えていません。その他に、何かについて、マイノリティとしての当事者性があるわけでもない。(と思っている/思ってしまっている?)
だから、常に安全な「支援者」という立場にいる。自分の価値観で、他者に「被支援者」というレッテルを貼り、その状況を「何とかしたい」と思っている。当事者の自己決定っていうのを信じきれない。それがこの半年ほど「どうしたものか」と考えてきたことでした。

こないだ、関文協の柳瀬さんに、「止めなあかんと思ったら止めていいねん。決めるのはあんたやけど、あんたのことを思ったら、私は止めるで、それは。って。」と言ってもらい、すごく、ああそうなんやなって思えた。自分の価値観を出したらあかんわけじゃない。ただ、決めるのは当事者だということ。それだけは間違えないように。
そんなことをちょっとだけ、つかめたような気がしています。

どっちにしたって私は無力で、誰かの人生を変えるようなことはできない。できるんじゃないかと、思ってたんだと思う。(私が)なんとかしたいって思ってた。それが違った。でも、焦らず、あきらめず、横にいて、一緒に考えて、一緒に歩く。そんなことができる人間になりたいなぁと思うようになりました。

それから、自分の家族のこと、自分の持ってるいろんな課題のこと、もっとちゃんと知りたいし考えたいと思った。
価値観も固まってたらとれる選択肢が狭まっちゃうから、常に柔軟でいたい、とも。

自分にとっては大きな進歩な気がしています。